拝啓 師走に入り、慌ただしくなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
北のほうでは雪も降り始め、スキー場がオープンしたり、街はクリスマスムードに様変わりしたり
年末に向けて世間も慌ただしい感じがしてきましたね。
そういうのを感じると一年もあっという間に過ぎてしまうと感じますね。
さて、そんな空気の澄んだ本日は「12月の時候の挨拶」について、ご紹介したいと思います。
★代表的な12月の時候の挨拶
12月の時候の挨拶は、
・初冬の候
・寒冷の候
・師走の候
・歳末の候
・歳末ご多忙のおり
・星も凍る夜
・初冬とは申せ毎日ひどい寒さが続きますが
などが代表的です。
年の瀬に纏わる言葉が並びますね。
他にも
・今年もいよいよ押し迫り、さぞお忙しい事と存じますが
・月日の経つのは早いもので、今年もまさに暮れようとしておりますが
・年内も残り少なになって参りましたが
など年の瀬を表現する言葉もあります。
★手紙に使う場合の結び・結語について
頭語と結語はセットになっています。
「拝啓」を用いた場合の結語は「敬具」となります。
また、親しい間柄の相手に対する手紙で書き出しに「拝啓」などの頭語を用いない場合には結び・結語も決まった語を用いません。
親しい相手への結びの例としては
「取り急ぎ近況報告まで。」
「取り急ぎお知らせまで。」
「取り急ぎお見舞い申し上げます。」
「またお会いしましょう。お元気で。」
などが一般的です。
★12月の上旬、中旬、下旬の時候の挨拶の使い分け
ひとことで12月の時候の挨拶と言っても、
12月の時期によって少々使い分けがあります。
ここでは、上旬・中旬・下旬に分けて紹介していきます。
まず12月上旬の時候の挨拶に使われるのは
「師走」「初冬」「季冬」などあります。
同様に中旬は
「霜寒」「寒気」「激寒」、
下旬は「歳末」「歳晩」「忙月」などが挙げられます。
これらの季語には、
「~の候」「~のみぎり」「~の折」のどれかを繋げてを使い、
「霜寒の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。」と
挨拶文とセットで用います。
この形式は公的なお手紙やビジネスの場面に適していますが、
親しい方への私的なお手紙の場合、少し堅苦しい印象です。
親しい方へは
上旬なら「寒さが一段を身にしみるこのごろですが」、
中旬なら「初霜の知らせを耳にする今日この頃、お変わりございませんか。」、
下旬ならば「年の瀬も押し迫ってまいりました」などとすると
柔らかい印象になります。
結びの文は
上旬は「寒さ厳しい折から、くれぐれもご自愛ください」、
中旬は「年末に向けご多忙のことと存じますが、健康にお気をつけてお過ごしください」などとします。
下旬は年末の挨拶も合わせてしたいところですので
「来年も幸多き一年になりますよう、お祈りいたしております。」
「来年もご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。」などとすると良いでしょう。
日本の四季に合わせた時候の挨拶。
挨拶状に入れることで、季節に合わせた雰囲気までも伝えてくれます。
季節に合わせた言葉をそえて、挨拶状を贈ってみてはいかがでしょうか?
ご多用な歳末のにぎり、どうかお健やかにお過ごしになりますよう、お祈り申し上げます。
敬具